独学で彫金をはじめる!
彫金を独学ではじめたい方のサポートをします。
彫金を学校や教室に習いに行かず、独学でやってみたい!という相談をよく受けます。
私自身は彫金教室→専門学校→和彫りの通信教育→職人から教わる、など沢山の専門機関で学びました。
彫金歴15年、作家活動10年目です。
現在はアトリエでワークショップを開催して、作ることの楽しさを伝えています。
彫金を始める前はビーズアクセサリーを作っていました。友人に販売したり、イベントで販売したりしてたのですが、既製品のパーツに飽きて、オリジナルの物をつくりたい!と思うようになり、お教室に通うことになりました。
お教室に3年ほど通い、ある程度作れるようになったころ、技術向上のために夜間の専門学校に通いました。卒業してからも、和彫りの勉強を通信教育と職人から学び、今に至っています。日々の積み重ねが、少しずつできることが増えていったという感じです。
彫金をするには、道具が沢山必要で、多くの高度な技術を習得するには最低でも10年以上かかります。
でも、独学で出来ないわけではありません。
実際、独学で素晴らしい宝飾品を作ってる方に何人か出会いました。
今は、本のみでなく、YouTubeの動画で彫金のやり方や、ロウ付けの方法が見れるので、昔より独学で彫金をすることに抵抗はなくなったような気がします。道具もインターネットで購入できますし、自宅で簡単に始めることが出来ます。
それでも始めるにあたり、やっぱり不安があったり、実際に仕事にしている人にアドバイスをもらいたいのではないでしょうか?
そんな方には、オンライン相談会を開催していますので、ご利用いただければと思います。
趣味で始めて、ゆくゆくは仕事にしたい。作家活動をどう進めていけばいいかについてもアドバイスが可能です。
売り方や価格の決め方についてもアドバイスできます。
くわしくは、下のボタンからご確認ください。
初心者が最初にそろえる道具
今回は初心者が、スタートアップに最低限そろえる道具について書きます。
彫金の工具は、価格も高く、一通りそろえると軽く10万円以上かかります。私も道具にどれだけお金をつぎ込んだか計り知れないものがあります。
初心者の場合、最初に道具をたくさん買っても、続けるかわからない。やってみたら合わなかった!なんて場合もあるので、最低限の道具で負担を軽くしましょう!
最初は技術もないので、作れる物も限られています。作りたい物に合わせて、必要になったら、買い足していくのがベストです。
では、道具のご紹介をしていきます。道具をどこで購入すればいいのか、実店舗やオンラインショップのご紹介もしていきます。
道具の紹介
初心者が、揃える工具一式です。
順番に説明していきます。
①糸鋸(バローベの自在ウィーン型、深さ100)
ホームセンターで売っている糸鋸もありますが、彫金用の糸鋸の方が使いやすいです。「バローベ」の糸鋸がお勧めです。少しお値段が高いですが、長く使えます。固定式よりも自在に長さを変えれる糸鋸の方が便利です。深さは80㎜か100㎜を最初に買いましょう。深さが短い方が初心者には使いやすいです。
②木づち36Φ(木づちの方が使いやすいですが、100円ショップのゴムハンマーでも大丈夫)金属を傷つけずに叩きたいときに使用します。
③金槌(家にあるものでも最初は大丈夫です)
④クランプ
⑤すり板
⑥糸鋸の刃(バローベ)
初心者は1番くらいが使いやすいです。通常は3/0~0番くらいの使用頻度が高いです。
細かい作業をする時は糸鋸も細いものに変えます。
⑦ハンドドリル(穴あけ用)
⑧ピンバイス (穴あけ用)※⑦のみでも大丈夫です。
⑨ヤスリ 8本組(平、甲丸、先細)精密10本組(高いので最初は100円ショップのでもOK)中目やすりをまず買いましょう。
⑩ドリル刃 0.8㎜、1㎜
⑪金床(写真の木の台がついたものがお手頃で使いやすい)
⑫ヤットコ・プライヤー 平ヤットコ、先細ヤットコ、石留ヤットコ
ヤットコはアクセサリー用のペンチでも大丈夫です。
⑬ニッパー(100円ショップのものは切れ味が悪いです)
⑭ケガキ
⑮センターポンチ
⑯かな定規
⑰ノギス
⑱真鍮などの金属板(初心者は0.6㎜くらいがお勧め)
と、これだけでも揃えると2万~3万円かかります。
なので!
もう少し金額を抑えて始めたい方は、この6点をお勧めします。
すり板、クランプ、糸鋸、鋸刃、真鍮板(切りたい金属)、ヤスリ(8本ヤスリの甲丸、平、バンドヤスリ)と100円ショップで売っている小さ目のヤスリ。
この6点を購入すると、糸鋸の練習が出来ます。すり板をクランプで留め、糸鋸に鋸刃をセットし、真鍮を切ります。練習には真鍮板の0.6㎜から始めましょう。なれてきたら、0.8㎜、1㎜と切れるようになります。
すり板は最初はクランプとセットになった簡易版で大丈夫です。なれてきたら、通常の長いすり板を自分が使いやすいように加工しましょう。
真鍮板を切ることが上手になれば、小さなパーツも作れます。穴をあけてピアスの金具をつけたり、ネックレスやキーホルダーが作れます。その際の穴あけに使う道具を説明します。
穴あけに使うのは、金床、センターポンチとハンドドリルもしくはピンバイス、ドリル刃、金槌です。ハンドドリルの方が使いやすいです。ピンバイスは、穴を広げる時に使ったりもします。どちらでも空きますが、最初はハンドドリルのみでもOKです。必要な方は買い足しましょう。
★穴のあけ方
金床の上で開けたい場所にセンターポンチで凹みをつけ、トリル刃をセットしてハンドドリルかピンバイスで穴をあけます。
穴が開けれたら、穴から糸鋸を通して、透かし加工が出来ます。
写真の金槌は、平らな面と丸くなっている面の形状です。平らな面は普通に叩くときに使用します。丸の面では槌目模様がつけることができます。なければご家庭にある通常の金槌でもOKです。
(左からセンターポンチ、ケガキ、ノギス)
ケガキは金属に印を入れる時に使います。カニコンパスの方では円を描くことが出来たり、材料に引っ掛けてケガキくことが出来ます。
ノギスは金属の外径や内径を測るときに便利です。0.1㎜単位ではかれる電子タイプの物もありますが、最初は持ち運びできるコンパクトなサイズのノギスで大丈夫です。
ヤットコは火を入れて柔らかくして、自分で加工して使う道具です。初心者は最初から形に整えられたステンレス製のプライヤーでも構いません。金属を曲げたりするのに使います。アクセサリー用で売っているペンチでも大丈夫です。
ニッパーは金属線を切ったりするのに使います。
こんな感じで必要に応じて道具を増やしていきます。
道具をどこで買うの?
道具が買えるお店
これらの道具が買えるお店ですが、実店舗とオンラインショップがあります。一部ホームセンターで買うことが出来るものもあります。
彫金の専門工具を売っているお店はいくつかあり、大阪や東京周辺に住んでいる方は、一度実店舗に足を運ぶことをお勧めします。
実店舗
店主にわからないことを聞くと、詳しく色々教えてくれます。古くからあるので職人さんも利用しています。電話やラインで注文することも可能です。
シーフォース心斎橋店
2021年10月に心斎橋店が出来ました。工具の数が豊富です。
山口工具店 御徒町店 こちらはオンラインでも販売されてます。
↑ポイントが還元がいいです。
シーフォースは楽天市場のサイトもあります。
年に2回のSALEがあります。ポイントもつきます。
大阪は心斎橋、東京は御徒町に彫金の工具屋、石の卸屋が集中しています。
業者しか購入できないお店もありますが、上に記載のお店は誰でも入って購入することが出来ます。
わからない場合は、電話やメールで問い合わせて購入されることをお勧めします。
初心者キットということでセットになったものを販売しているお店もあります。
それ以外にも、シーフォースや南里にも置いています。
ホームセンターは取り扱いがあるところと、ないところがあるので事前確認が必要です。
こんな感じで、初心者でも簡単に彫金を始めれるやり方はをシリーズで投稿します。
次回は道具の使いかたや、ロウ付けの方法、ロストワックスでの作り方などご紹介していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。